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夏休み一発目ということで、「レスラー」見てきました。池袋で見たんですが、エヴァと並んで上映という間の悪さ。当然エヴァと比べてお客さんの平均年齢は高めです。ガキのオタには用はないのさ。
ミッキー・ローク演じるランディ80年代はMSGでメインを張るトップレスラーでしたが、今は地方のインディーでファイトしているプロレスラー。長年のファイトで体はボロボロで、耳は補聴器を着け、ヒジ、ヒザにはガチガチにテーピングしないとリングには立てません。 会場も学校の体育館だし、ロッカーも教室。ファイトマネーばかりじゃ生活できず、平日はスーパーでバイトする日々。それでも家賃を稼げずにトレーラーハウスに入れてもらえない日もあります。 ってリアルすぎるだろ。日本のインディーでも、「ファイトマネーは500円だった。」とか「ファイトマネーより交通費(自腹)が高くついた」という悲惨な噂を聞いたことがありますから。そういえば全女が地方の体育館の家賃を踏み倒そうとしたことがあったな。 この映画で驚くのはプロレスのリアルを描いているところです。ロッカーでは対戦相手と打ち合わせをやって、ステロイドを服用し、カミソリをタテに折ってハサミで細かく切ってバンテージに隠す。素人にはここまでわかるわけがない。絶対プロレス経験者が教えただろうな。 80年代はスターだったこともあって、ランディは同業者であるプロレスラーにはリスペクトされています。確かに子供の時憧れたスターレスラーと一緒にできるんだから、嬉しいだろうな。例えてみたら独立リーグでKKとプレーするようなものでしょうか。 小会場ながらお客さんからのウケもいいし、ランディに取ってリングは最高の居場所なんですが会場の外に出ると、トレーラーハウスに住みスーパーでバイトする毎日という容赦のない現実が待っているところが切ないです。インディーでやってるレスラーは大なり小なりみんな同じことを感じているんだろうな。 心臓発作を起こしプロレスをできる体じゃなくなったランディは、娘との和解を試みますが失敗します。ヤケを起こしてスーパーもクビになりました。実生活で居場所がなくなり、リングに居場所を求めてかつて名勝負を戦ったレスラーとの試合に臨みます。 試合中体の変調に気づいたレフリーは何度も「大丈夫か?」と問いますし、相手も「早くフォールしろ」と試合を終わらせようとしますが、ランディは拒否。ファンが望んでいる必殺技ラム・ジャム(ダイビング・ヘッドバッド)を放とうとします。 ここで三沢のことを思い出しました。あの試合の前に三沢も体の変調に気づいていたといいます。それでもリングに立ったのは、「ファンが待っているから、ファンを喜ばせたいから」という気持ちがあったことは間違いないでしょう。ランディと三沢が重なって涙が出ました。涙が止まらず、上映後トイレの個室で泣きじゃくったぐらいです。 スポーツの目的は勝つことですが、プロレスの目的はお客さんを喜ばせることなんですよね。ですから、プロレスは人間を描くことに最適なスポーツかもしれません。「力道山」もそうだったし。 僕は感性が鈍いのか、映画で泣いたことは余りありません。だから、泣けた映画はその年のベストワンに認定しています。ということで「レスラー」は今年のベストワンに認定されました。 ランディがラストファイトを行うリングは、ノアと提携している実在の団体ROH。プロレスの裏側を描いているのに、協力しているのが信じられないです。もし日本だったらどこも協力しないだろうな。つまり、アメリカではプロレス=格闘エンタメという見方が常識になっているってことか。アメプロは奥が深い。 |
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