スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[--/--/-- --:--] | スポンサー広告 | page top
作り方より愛情
 たまたま>仁藤全。高校では42本塁打を放ち、2000年に阪神タイガースの8位指名を受け入団。強打の外野手として期待されたものの伸び悩み、2010年までの10年間で171試合に出場、通算打率2割6分7厘で8本の本塁打に終わる。もとより、ヒーローインタビューのお立ち台に上ったことはない。しかし、彼について語るところのある者にとって、仁藤はまぎれもなく英雄だった―。

 という「ヒーローインタビュー」のあらすじを読んで面白そうと思って読んでみたら、面白かった!仁藤全という架空のタイガースの選手をいろんな人が語っていくというノンフィクション的な形式を取っていますが、この仕掛けが素晴らしい。

 仁藤が行きつけにしている床屋の女主人に、「プロ野球選手って凄い」と言われて、「本当に凄いプロ野球選手はイチロー、松井、松坂、ダルビッシュ、マー君クラスのみ」と仁藤が不機嫌に返す場面がありますが、読み進めるうちに仁藤が自分のことを過小評価していることがわかるところとか。

 仁藤担当のスカウトが「高校時代チームメートの父親に下半身を固定して素振りができる仁藤専用の足場を作ってもらった」とか「高校時代チームメートの不祥事で最後の夏を逃した」と語りますが、これが仁藤の高校時代のチームメートの証言で重要な意味を持つとか。

 甲子園スターのドラ一(勝手に藤浪をイメージして読みました)といろんな選手を見てきた山本昌(実名は使っていないけど、山本昌しかありえない!)に「仁藤は天才」、「なぜこれほどの才能が開花しないのか」と思うところとか、読み進めるうちに仁藤のイメージが変わっていって、甲子園史上に残るスーパープレーに至るまでは一気読みをさせられましたというか、一気読みするしかなかった

 印象に残る場面を挙げるなら、山本昌に「野球が好きか」と聞かれて仁藤が「はい」と即答するところですね。作中山本昌が「高校野球ならわかるけど、この年でこういう会話をされても」と照れていますが、十分カッコいい会話です。プロ野球の世界はこういう会話ができる人がスターになって欲しい。

 あと、仁藤の担当スカウトが入院していた病院で他の患者とタイガース戦をテレビ観戦しているとき、患者の一人が語った「俺らが共通している部分が二つある、いずれは死ぬことと阪神ファンということだ」というセリフです。僕もこういうセリフが言える野球ファンでありたい。

 書きながら気づいたけど、いろんな人の証言で仁藤のことがだんだんわかってくるという作り方より、野球への愛情を示すセリフに引かれたから一気読みしたんだな。オフに勧める一冊です!
スポンサーサイト
[2014/11/06 22:37] | サブカル | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
<<なぜ羽生結弦は棄権しなかったのか? | ホーム | 喧嘩上等は本当だった!>>
コメント
コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバック URL
http://dai0711.blog113.fc2.com/tb.php/1630-98e24e40
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
| ホーム |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。