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深くて重い一イニング
 「好きな作家は?」と言われたら、「不動の首位は馳星周で、堂場瞬一と本城雅人が二位争いかな」と即答できる自信があります。って話はどうでもいいですね。先日、「焔」、「ラストダンス」の続きにあたる、「20」って本が出ていると聞いたので、「それを早く言え!」と思いつつ買って来ました。

 「売却が決定したスターズ最終戦に登板したルーキーがノーヒットノーランのまま9回を迎えた。9回に投じた20球を選手、ファン、関係者が語り手を替えて描き出す」とあったので、スターズ三部作のラストかなと思っていたらいい意味で裏切られました。

 主人公本人、打者、捕手、野手、監督、コーチ、解説者、ファン、トレーナー、新オーナーと元オーナー、主人公の高校時代の女子マネ・監督とよくここまで語り手を替えて積め込んだなとつぐつぐ思います。全員に共通しているのは、「ノーヒットノーラン成るか?」はもちろん、良し悪し含めて主人公の評価、個人の思いが入り混じる一大ドラマになっています。9回一イニングだけの話なのに、よくここまで書けるものです。

 読み応えがあるのが、20球を通して、人生の次のステップに進むことを考えることになるところですね。ライトを守る引退を考えている花井は現役を続けることを考えますし、指揮を取る樋口は「この起用でクビが繋がるかもしれない」と思いますし、解説を務める神宮寺は来季監督のオファーを受けようかと考えるし、日本の野球に飽きて、メジャーでの取材を考える記者中野は、「わからないと思うことはなんでも知りたい」と思う記者としての純粋な気持ちを取り戻すと、プロ野球って一球ごとに選手、関係者、ファン問わず、見ている人にいろんな影響を与えるスポーツなんだなって思います。

 最も心に響くのは、20球の語り手に登場せず、最後の最後に登場する沢崎の「お前の今の一球で、人生が変わったと感じる人間は、俺以外に何人もいるはずだ」というセリフです。野球に支えられて、生きていける人って僕を含めてたくさんいるでしょう。プロ野球って凄いと改めて感じます。

 監督神宮寺、打撃コーチ沢崎、投手コーチ真田で臨む新生スターズの戦いを見てみたい、「プロ初勝利がノーヒットノーラン」という歴史に残る派手な肩書を背負うことになった有原の投球を見てみたい、この作品はスターズ三部作の終わりではなく、むしろ始まりなのではと思います。

 野球が見たくなってきた。残念ながら三月にならないとオープン戦すら始まらないので、野球小説でも読みながら、三月を待つのもオツなものかと。

おまけ

 神宮寺、沢崎は「焔」のキャラですし、樋口、真田は「ラストダンス」のキャラなので、「20」を読む前に、この二冊を読んだ方が楽しめると思います。「焔」は五打席連続ホームラン、「ラストダンス」はパーフェクトゲームを狙うとありえない話なのに、引き込まれて読んでしまうのは堂場マジック
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テーマ:最近読んだ本 - ジャンル:本・雑誌

[2013/12/16 22:25] | サブカル | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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